登山ルートの難易度を表す「コース定数」とは?
コース定数とは?トレッキングにおける重要な視点
初めて行く山に足を踏み入れるとき、「このコースはどれくらいの体力を必要とするのか?」という不安や疑問を持つ人は少なからずいると思います。
そこで... そんな不安や疑問を解決してくれる指標の一つが「コース定数」なのです。
コース定数は、登山やトレッキングの体力的難易度を数値で表したもので、行動する時間(標準コースタイム)、コースの長さ(歩行距離)、上り・下りの標高を合わせた高さ(累積標高差)などを基に算出されます。
例えば... 同じ距離のルートでも、ほぼ平坦なコースと、大きな高低差を含むコースでは、体力的なキツさは当然違ってきますが、コース定数も同様に違ってくるのです。
コース定数が持つ意味
コース定数は、登山者や登山ガイドにとって登山する際の重要な指標となり、下記のような場合に役立ちます。
1.登山計画作成の判断に使える
トレッキングや登山の計画を立てる上で、コース定数を知ることにより、自分の能力やお客様の体力状況に適したルートを選ぶ際の参考になります。
2.コンディションの評価が可能に
「難しそう」という感覚的な印象だけではなく、数値を使ってコースを客観的に判断できるため、出発前のコンディション評価がしやすくなります。
3. 人命がかかる誤判断の低減
天候の急変時などでは、予定した計画が大きく乱れることがあります。そんな時にコース定数を評価することにより、それ以上の過剰な挑戦を避け安全な登山ができる可能性が高まります。
コース定数の求め方
コース定数は、以下の計算式により求めることができます。
1.8×標準コースタイム(時間、h)+0.3×歩行距離(km)+10×上り累積標高差(km)+0.6×下り累積標高差(km)
コース定数に対しての目安
マウンテンガイドサービス自遊舎では、このコース定数により登山入門者から上級者までの体力的難易度を区分けしております。
入門者:6以下 初級者:7~12 中級者:13~24 上級者:25以上
毎月開催される登山ツアーにはこの「コース定数」を掲載しておりますので、参加ご検討の際「このコース定数なら体力的に参加できそうかな?」といった判断材料としていただけましたら幸いです。
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